2026年4月24日に発売されたニコンの大口径望遠ズーム「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II」。
価格.comの最安価格は398,970円(税込)です。
発売から1ヶ月半ほど経った6月4日、このレンズ用の最新ファームウェア(Ver.1.10)が公開されました。
テレコンバーターを使う人にとっては見逃せない内容なので、今回はこのアップデートの中身と、同時期に発売された標準ズーム「NIKKOR Z 24-105mm f/4-7.1」との位置づけの違いをあわせて整理していきます。
結論:何が変わって、誰が確認すべきか
先に結論です。「Z TELECONVERTER TC-2.0x」を使っている、または購入を検討している人は、必ず最新ファームウェアを適用してから使うべきです。
- 望遠端をさらに伸ばしたい、2倍テレコンとの組み合わせを検討している人 → ファームウェア更新が重要
- とにかく軽い望遠ズームが欲しい人 → 998gという軽さは魅力
- 標準域を1本でカバーしたい、予算を抑えたい人 → 24-105mm f/4-7.1も選択肢に入る
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S IIとはどんなレンズか

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S IIは、先代モデル(1,360g)から26%の軽量化を実現し、三脚座なしで998gというクラス最軽量の重量を達成しています。
F2.8通しの望遠ズームでこの軽さは、手持ち撮影の負担軽減という意味でも大きな進化です。
AF駆動には「シルキースウィフトVCM(SSVCM)」という新機構が採用され、先代と比べてAFスピードは約3.5倍高速化したとされています。
海外メディアのPetaPixelによる先行レビューでは、玉ねぎボケ(丸いボケに、玉ねぎのような同心円が出る現象)や口径食(レモン型のボケ)が目立つという指摘がある一方、2倍テレコンを装着した状態でも非常にシャープな描写を維持していると評価されていました。
三脚座を装着すると約1,180g、外すと約998gという二段階の運用ができる点も、機動力を重視するユーザーには嬉しいポイントです。
※リンク先はメーカーサイトです。
発売後の話題:ファームウェアVer.1.10でテレコンのAFが改善
2026年6月4日、ニコンはこのレンズ用の最新ファームウェア(Ver.1.10)を公開しました。
Impress Watch(dc.watch)の報道によれば、更新内容は「Z TELECONVERTER TC-2.0xとの組み合わせで、AF動作が遅くなる事象が修正された」というものです。
実際、価格.comのクチコミ掲示板には、ファームウェア更新前の時点で、TC-2.0x装着時にAFの捕捉追従性能が遅くなる印象を受けたという投稿がありました。
投稿者自身は、直線的に動く飛行機のような被写体なら問題なく、素早く不規則に動く被写体では違いを感じやすい、という具体的な使用感を残しています。
今回のアップデートは、まさにこの弱点を狙い撃ちした修正と言えそうです。
購入をこれから検討している人はもちろん、既にこのレンズとテレコンを組み合わせて使っている人も、ファームウェアが最新かどうかを一度確認しておく価値があります。
更新はニコンのダウンロードセンターから行えます。
※リンク先はメーカーサイトです。
同時期に発売された標準ズーム「NIKKOR Z 24-105mm f/4-7.1」

70-200mm f/2.8 VR S IIとは対照的な性格を持つレンズとして、2026年1月30日に発売された「NIKKOR Z 24-105mm f/4-7.1」があります。
ニコンダイレクト価格は90,200円、質量は約350gと非常に軽量です。最短撮影距離も短く、24-50mm時に0.2m、105mm時に0.28mまで近づけるため、テーブルフォトのような近距離撮影にも対応できます。
このレンズについては、個人ブログの間で「誰のためのレンズなのか分かりにくい」という声もありました。
Zマウントには既にNIKKOR Z 28-75mm f/2.8、NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S、NIKKOR Z 24-70mm f/4 S、NIKKOR Z 24-120mm f/4 S、NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRといった標準〜中望遠ズームが既に揃っており、価格帯も性能も重なる部分が多いためです。
ただし、あるレビュアーは、このレンズの価値はスペックの華やかさではなく「不満の少なさ」にあると評しています。
コンパクトで軽く、そこそこ寄れて、失敗しにくい。作品として撮り込むというより、「今日はこれ一本で身軽に撮って帰りたい」という日に向いたレンズという位置づけです。
価格.comのクチコミでも、それまで24-120mm f/4などを使っていたユーザーが、300g軽くなっただけで持ちやすさが大きく変わったと述べており、手首や肩への負担軽減を評価する声が見られました。
※リンク先はメーカーサイトです。
70-200mm f/2.8 VR S IIと24-105mm f/4-7.1、結局どちらを検討すべきか
この2本は、そもそも狙っている用途が違います。
70-200mm f/2.8 VR S IIは、動体・ポートレート・スポーツなど、明るさとボケ、望遠側の描写力を重視する撮影向けです。
一方24-105mm f/4-7.1は、日常のスナップや旅行など、身軽さと汎用性を優先したい場面に向いています。
予算面でも40万円弱と9万円というはっきりした違いがあるので、「どちらか一方で万能に使いたい」というより、目的に応じて選ぶレンズだと考えたほうが分かりやすいです。
まとめ
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S IIは、軽さと高速AFを両立した意欲的な望遠ズームですが、テレコンとの組み合わせについては発売後にファームウェアで手直しが入ったという経緯があります。
既存ユーザー・購入検討者ともに、最新ファームウェアの適用状況は確認しておくべきポイントです。
同時期に発売された24-105mm f/4-7.1は方向性が全く異なるレンズなので、望遠での高い描写力を求めるか、日常使いの軽さを求めるかで、選ぶべきレンズは自然と決まってきます。

